うろぼんdiary

クワガタとオサムシを求めて北海道を中心に活動する大学生の備忘録

東北のんびりオサ掘り

最近は、ブログに書くことでポイントがばれたり、マナーの悪い人が現れてしまったり、また規制にも影響があったりなかったりと、めんどくさいことが多かったので、ブログは書いていなかった。あと書く意欲もなかった。ただここ数日やることが限られているのと、消えたはずの写真データが見つかったので書こうと思う。

 

 

 

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2021年3月、大学は春休み真っ只中。特にやることもなく、1年で最も金欠である10月から5ヶ月も過ぎ少し余裕のできてきた僕は東北は宮城県仙台空港に向かった。ただ漠然とオサ掘りが上手くなりたいと思っていた僕は、飛行機とレンタカーだけ抑え、後はなんとかなるでしょうと全然計画を建てていなかった。実際、現地につくまで遠征は7日間だと思っていたが、8日間だった。

 

2020年の春にはサークルの先輩方と佐渡や粟島等でオサ掘りをし、どのようなところにマイマイカブリが越冬するのかは大体は分かったつもりでいた。が、それはサドマイとアオ マイの話であって、本土のことは全然分かっていなかった。まあ2019年には2泊3日で青森にてキタカブリを1匹も出せない始末だったので、初心者に変わりはない。なのに自分は、現地の人に教わるのはおこがましいと思い、ポイントや掘りのコツもよく分からないまま出発した。

 

 

3/10

 

 

出発

 

 


昼過ぎに仙台空港につき早速県南の河川敷に向かうが、航空写真と違い更地になってるところも多く敗北。初日はこんなもんだろうと山形へと向かった。

 

山形には幼馴染みがおり、今回の遠征ではかなりお世話になった。

 

 

 

3/11

 

 

山形は宮城とは違い、この時期でもかなり雪が残っていた。昨晩のうちに行った河川敷にもかなり残っており、雪は避けられないようだった。

 

 

案の定山にも雪は残っており、車がスタックしそうでヒヤヒヤした

 


しかしマイマイカブリ自体は意外とすんなり出てくれた。

 


コアオマイマイカブリ

 

去年新潟で採集したのとは違う紫の混じる青っぽい色でとても興奮したのを覚えている。

 



その後も樹皮の間や倒木の雪に埋まっていない部分などから追加して終了。

午後からは友人も合流し、他のポイントでも採集することができた。

 


この地域では前胸背板の色は青よりも赤紫が多いようだった。

 

 

3/12

この日は友人と福島に行ってみた。昨日は山だったので今日は河川敷を攻めようという魂胆だ。しかし、いざ行ってみると河川工事をしている場所ばかりで、なかなかいい場所を見つけられずに時間だけが過ぎてしまった。

 

 

これはまずいということで、急遽宮城県の河川敷に行くも、コツも掴めずに終わってしまった。

 

 


この日採ったオサムシは福島のキタアオオサムシのみだったので、普段虫取りをしない友人はさぞかし楽しくなかったであろう。

 

 

 

3/13

 

 

この日は大雨だったが早朝に友人宅を出て栃木へ向かう。途中福島で寄り道するもタダクロナガが出るのみ。

 

到着

 

昨日は河川敷で大爆死したので今日は守りの山に向かう。が、別に山が得意というわけでもなく、また雨もひどく萎えそうになる。

 


ミヤママイマイカブリ

なんとか1匹。切り株から出たのみで他にはいい物件もなくここは終了。

 

移動して

 

 

剥がれかけた樹皮と幹の間にたまったフレークから

 

 

 

朽ち木の柔らかい部分と硬い部分の境目から

 

そんなこんなで少ないながらもミヤママイマイを確保することが出来て良かった。しかしいまだにコツを掴んでぽんぽんと採ることは出来ていない。もっと上手くなりたい。

 

 

 

3/14

 

 

どうせ栃木まで来たのならもう少し南下してヒメマイマイカブリも採りたいとなったので、朝から河川敷でいい材を探していく。

 柔らかすぎる材ばっかりだと思っていたが、そんなところからもマイマイカブリは出てきてくれた。

 

 

 


ヒメマイマイカブリ

 

木というよりももはや土というような柔らかい場所や木の低い場所の土溜まりからもたくさん出てきた。

 

 



今までの採集ではあんまり満足できていなかったが、久しぶりに素直に喜べた。ヒメマイの前胸の色も北海道に住んでいてはなかなか目にすることの無い綺麗な水色で、ちょっと関東の人が羨ましくなった。ちょっとね。

 

 ヒメは満足したので、午後からはもう少し上流のミヤママイマイの分布域であろう場所まで戻った。しかしなかなかいい場所見つけることができず、1匹だけしか見つけることはできなかった。

 

 

 


この1匹もぼろぼろで前足の跗節も両方無く、ミヤマかヒメかの判別は出来なかった。

場所を変えると、そこではアキタクロナガオサムシがぽんぽんと出てきた。

 

 

 

 

 




こんなにクロナガと違うのに誰が間違うんだろうと思っていたが、まさかそれが自分だとは思ってもみなかった。湿った材からも多く出てきた。落ち着いた紫がかっこいいオサムシだ。

 

 


 結局ミヤママイマイの追加は無いまま日暮れでタイムアップ。これにて栃木を後にした。

 

 

 

3/15

 

 

 昨晩は山形までの帰りの高速で、ばかでかいベニヤ板を踏んでしまったり、車中泊の疲れだったりで、友人宅に着くなりすぐ寝てしまった。今日は山形の県北を攻めようと早朝に出陣したにも関わらず、迫りくる眠気に負けコンビニの駐車場へと撤退してしまう。結果3時間寝てしまい、見事通勤ラッシュとかぶり更にタイムロスしてしまった。ようやく目星をつけていたポイントに着いたかと思えば、見渡す限り雪、雪、雪。

 

 

 何ヵ所か周るもどこも同じような光景で、あわよくば秋田もなんて考えていたがそれは夢のまた夢だった。遠征2日目の山形県南での採集にて、雪があっても埋まっていない部分からは採れるということは分かってはいたが、積雪がありすぎてそれどころではなかった。仕方なく宮城に向かって車を走らせる。

 

 


河川敷に到着。

 雪もなく快適だ。やる気が出てきて良さそうな材を探していると、緑色の鞘翅が出てきた。

 


キタマイマイカブリ(?)

 僕が初めて道外遠征をしたときの理由のひとつでもあるキタマイマイカブリだ。1年越しの出会いにめちゃくちゃ興奮した。その後もわりとどんな材からでも出てきてくれた。

 

 

 

 

 


 少し上流に移動し掘りを続ける。どうやらここの辺りにはキタカミミナミマイマイと呼ばれている、キタカブリとヒメマイマイの交雑個体がいるらしい。先ほどの場所も混ざっているか怪しい場所だったので(?)をつけさせてもらった。移入により交雑してしまっているので、負の遺産である。どうせならキタカミミナミも自分の目で確かめてみたいと思っていたものの、どの場所にいるのかが分からなかった。なので川を少しずつ遡っていき、見つけようと思っていた。だが実際はなにも採れない時間が続き、夕方になってしまった。素直に聞けば良かったと後悔しはじめたときに1匹のオサムシが採れた。

 


 どうやらこれがキタカミミナミマイマイのようだ。緑の前胸に黒の鞘翅はエゾマイのようで、キタカブリ要素は全然無い。綺麗なはずだったマイマイカブリが、このように汚染されていて悲しい気持ちになった。追加を探すも、この辺りではこの1匹だけしか見つけられなかった。採れないということは増えていないということで喜ばしいことだろう。

 

 

 

 

3/16

 

 

昨日はそのまま河川敷で寝たので今日も少しずつ遡っていく。この辺りはいい物件が多かったからか、何匹か出てきた。

 


青い個体や

 

 

どの亜種にもいないような水色の個体もいた。

 


今後このような交雑が他の地域で起こらないことを願うばかりだ。

 

 

 

 


アカガネオサムシ

 

北海道に生息しているエゾアカガネオサムシは、乾燥している場所から湿った場所まで幅広い環境で採集されるが、本州のアカガネオサムシは場所を選ぶようだ。ただ、北海道のエゾアカガネは少し緑色を帯びており、別の亜種であることを感じた。

 

 

 


少し上流にいくとキタカブリチックなのが出始めたので、河川敷を後にし山の方へ向かった。

 

 

 

 

 

山では、これはいるだろというような材からは出てくれるが、そのような材がなかなか見つからなかった。もっと経験があればいる材の基準も広がるのだろう。

 

 


ごめんね

 


岩手ラベル

 


😢

 

が、効率が悪い。

 

また、どこも道が酷く、行きたい場所まで行けないことも多かった。なので最後に河川敷に行って暗い中探すもなにも採れず。

 


なにか美味しいものを食べた気もしたが、これしか写真が残っていなかったので分からなかった。

 

 

 

 

 

3/17

 

 

昨日から岩手県で採集をしていたが、今日は最終日なので宮城の仙台まで帰らなければいけない。しかし昨日の夕方に行った河川敷に未練があったのでもう一度行くことにした。視点を変えてみて、高いところまで登ってみると、昨日までが嘘かのようにぽろぽろと出てきた。

 

 


よくこんなところまで登るんだなと感心しながらも、その後はコツを掴み追加していった。

 

 

 

土盛りからはクロナガオサムシも出てきた。

 

 

 

時間的にももうそろ帰るかという時、良さそうな材が視界の端を流れていったので急遽車を止めてその木へと向かった。

 

 

 その木は立ち枯れでだいぶ菌糸がまわっているようだったが、皮との間にはフレークがつまっていた。そっとそのフレークをどかしてみると、

 

 


いる!!たくさんいる!!

 


ようやくキタマイマイクブリの集団越冬を当てることができた。

 

 


中には菌糸に巻かれながらも動いている個体もいて、越冬の過酷さが感じられた。

 

 

ポイントもよくわからないなか段々とコツを掴んでいき、そして最後に集団越冬まで見つけれたという最高のプロセスを歩んだので、このときばかりは叫んでしまった。

 

最後は宮城に戻りコアオを狙ったりしてみるも大きい河川は工事で更地ばかりになっており、タイムアップとなった。

 

 

 

 

 

 

 

この遠征は、今振り返ってもなかなか楽しかった遠征だと思うし、いきあたりばったりだけどそれがまた良かったと思う。変なプライドでポイントや掘り方を教わらずに始まったこの遠征では、時間はかかったもののオサ掘りのコツというのを失敗を繰り返しながらも学ぶことができて良かった。しかし更に回数を重ねた今ならもう少しやりようがあったのではないかと思うことは多々あるが、それも成長した証なのだろう。また、途中コクロナガや他のオサムシを狙ってみたりもしたが、かすりもしなかった。種によって癖もまったく違うとは思っていたが、1匹ぐらいは採れるだろうも思っていた自分は甘かった。いつか他の人から掘り方を教わる機会があれば大切にしたいと感じた。またいつか時間があれば東北、そして今回行けなかった秋田へも採集に行きたい。というかマークも採れていないので行く。

ヒメオオクワガタ収穫祭

 札幌でヒメオオクワガタを取った僕は少しは気が楽になったものの、8/18~2024~26の期間で行った道南でのヒメオオ新規開拓+オオクワライトでは自分はどちらも1匹も取ることはできなかった。

 

 

 9/1の夜、ヒメオオ採集欲が上がり、急遽ガソリン割り勘要因同行者を募集した。

まあ当然連絡があるはずもなく翌朝一人道南へと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2020/9/2

 

 出発が遅れたこともあり道南に着いたのは10時半。しかも現地は雨。ただただ下がるモチベ。


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 最初に入った林道は環境がよく、見逃しがないよう車を止めながら丹念に木を見ていった。

 

 

 ここまでヒメオオをヌルり続けていたのでどうせ今日もいないのかという考えが頭をよぎる。しかしそんなこと思っていては見つからない、ちゃんと見ていけばいつかは見つけられるはずだと自分に言い聞かせていた。

 

 

 途中何カ所かで食痕らしきものを確認したがどれも高い位置にありヒメオオのものとは断言できないでいた。

 

 

 

 いつのまにか林道もだいぶ奥まで来てしまい雨も強くなってきたのでどこで引き返そうか考え始めていた時、ふと視界の端を通り過ぎた若い柳の木が気になり車を止めた。降りてみてみるとまあよさそうではあったが、風が強く枝がなびいており、また軽く見たところ何にもいなかった。

 

帰ろうと思ったとき少し上にアカアシクワガタのペアがついているのを発見した。面倒くさかったので枝を引き寄せて捕まえようとしたらそのまま折れてしまった。うわーやってしまったと思いながら落ちたクワガタを拾うと、

 

 

それはなんとヒメオオクワガタだった

 

 

慌ててその柳を見てみると他にも数ペアついていてさらに食痕もガシガシについていてなんでこれを見逃していたんだと不思議でたまらなかった。


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震えながら車に戻り装備を整え、さらに奥へと進んでいった。

 

 


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その後は木を見るたびヒメオオ

 

 

 

 


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ヒメオオ

 


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ヒメオオ

 


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ヒメオオ!!

 

 

 

 

 

 

柳が密集しているところには狭い範囲でこんなにもいたが、すぐに一番大きかったやつ以外は全て木に張り付けなおした。



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大体の奴は自分の目線より低いところについていたので、後半はぱっと見大きくなさそうであれば取りもしなかった。

 


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 どうやらオスも顎を器用に使って樹液を出しているようだった。

 

 

 

 

 

 奥に行くにつれて4950とサイズもアップしていき、この日最大の51.4mm(後日計測52mm)は一番奥にいた。

 

 


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 終わってみればそこだけで40匹ほど見ることが出来た。新規開拓で当たれば何十匹も見れるよとは聞いていたものの、それはもう昔の話でそんな場所はもう存在しないと思っていたので素直に嬉しかった。

 

 

 翌週は新規開拓をするも1ペアのみ、その後2回ほどさっきのポイントに行き前回行けなかった奥まで行ってみたり別の似たような林道に行ってみたりしたが、大きいのは50upを何匹かと52mmを1匹追加してシーズンは終わってしまった。


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またこのヒメオオが多産したところではシーズン通しても1ペアしかアカアシクワガタを見かけることは無かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 このようにこの年はたまたま運が良かっただけでこんなところを毎年見つけられるとは思ってないが、あの見る柳ほぼ全てにヒメオオが何匹もついている光景を一度経験してしまったら虜になること間違いなしだ。

去年は夏に遠征に行かなかった分お金があったので暇さえあればヒメオオを探しに行っていたが、今考えると行きすぎたなと自分でも感じている。2021年はここまで行かないと思うがまだ53mmは見てないのでそれをひとつの目標にしたいのと新しいところを開拓できたらなと思っている。

 

最後に写真を並べて終わりにする。皆さんも採集している気分になっていただければ幸いだ。

 


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2020/9/19

 

 

 

 

 


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2020/9/19

 

 

 

 

 


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2020/9/19

 

 

 

 

 

 


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2020/9/19

 

 

 

 

 

 


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2020/9/24

 

 

 

 

 

 


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2020/9/24

 

 

 

 

 

 


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2020/9/24

 

採集記

 

 

 

 

10/24

 

 

ついにその日は来た。

僕は今年が初めてなのでとりあえず取ることを目標にした。そりゃ来たからにはでかいのが取りたいが、まずは取らないことにはなにも始まらない。

正直不安もあった。同行者はというと毎年来ている人やいろいろな離島に行っている人など強者ぞろいだ。また自分だけ他の人よりも少ない4晩という短期決戦だ。取れずに終わってしまうかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

絶対取ってやる。

 

 

 

 

 

 

夕方ごろに入林。集合時間を決め、早々にジャングルの中へと散っていく。どんな場所がいいのかもさっぱりわからないが、とりあえず目星をつけていた辺りへガーミン片手に行く。周りのなにもかもが地元北海道とは違う。ああ、本当に来たんだなと改めて実感する。1人暗いジャングルの中にいるはずなのにわくわくが止まらない。


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どのような木がいいのかもわからないので目についた太い木を片っ端から見ていった。少し遠くでも、もしかしたらいるかもしれない、見に行かなければチャンスを捨てているようなものだとの思いで見ていく。

 

 

 

 

無情にも10時、11時とただ時間だけが過ぎていった。焦りばかりが募る。戻りながらも来た時にマークしておいた木に黒くてでかい塊がついていないか丹念に探す。しかし努力もむなしく何一つ採集することなく林道まで戻ってきてしまった。

 

 

 

そこにはちょうど後輩が帰ってきており、ダメでしたとの報告を聞いた。ヘッドライトを消して夜空を眺める。今まで全く気付かなかったが満点の星空だった。悔しいが初日は完敗だ。奥まで歩けば1匹ぐらい取れるでしょと思っていたが完全に甘かった。ネットや聞いていた話ではみんなさも当たり前かのように取っているように思えたが、それはとんでもない努力をした成果なのだということを改めて痛感した。少しして残りの2人が返ってきたが、初日から見つけていたようだ。正直驚いた。悔しかった。しかし見せてもらったそれは想像通り、いや想像の何十倍もかっこよかった。明日こそ絶対取ってやる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10/25

 

 

水4Lと弁当をリュックに詰め昨日より3時間ほど早くジャングルに突入する。昨日とは違うところだ。もちろん目標にしている地点までがどんな環境かなんてわからないし、そもそもどんな環境にいるのかもわかっていない。が、考えたって仕方ない。日があるうちにできるだけ奥まで進もうと歩みを進める。つるアダンがちぎれ背中から小さな崖から落ちた時は肝を冷やした。

 

 

早くから動き出したこともあり、日が暮れるころにはかなり奥まで来た。弁当も食べ終わり再び歩き始めて10分もたたないうちに、その時は突然訪れた。

 


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目の前のどちらかというと細めの木の幹の目線の高さほどのところにそれはついていたのだった。

 

 

 


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いた。

 

本当にいた。

 

だれにも頼らず自分の力で取った。

 

これが夢にまで見たクワガタか。

 

うおおおおお。

 

 

 

 

いろいろな思いが入り混じる中、遠征当初から抱えていた不安からも解放され、気づけばガッツポーズをしていた。

 

太いフレークが詰まった木についているとばかり思いこんでいたので思いがけない出会いだった。

 

 

周辺を入念に探すと昨日のヌルが嘘だったかのように3匹、4匹と見つけることができた。ここまでは全て小歯だった。


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がすぐ後になんとメスも見つけることができた。

 


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しかしそこから少し奥に進むとぱったりといなくなってしまった。この時点で9時。このとき自分はかなり満足していた。昨日あれだけ探して1匹も見つけることができなかったものがここまでで5匹も見つけることが出来たのだ。どうやら先ほどのような環境が良いらしいので引き返したとしてももしかしたらまだ追加を得られるかもしれない。

 

しかし僕はさらに奥へと向かった。30分ほど歩いただろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目に飛び込んできたそいつは見たことのない形をしていた。


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潜られそうになり慌てて写真を撮りわしづかみにする。

 

 

 

 

 

 


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大量の汗でメガネが曇る。

 

 

 

 

ふつふつと湧き上がるものを感じながらも鞄をそっと置き、手にへばりついているそいつをまじまじと見つめる。

 

 

 

 

 

 


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叫ばざるを得なかった。

 

 

うおおおおおおおお!!!!!!!!!!

 

マジか!これが大歯...!!これがタテヅノ!!

 

うおこっちにもいる!!

 

こっちのメスもでけぇ!!


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天国がそこにはあった。

 

 

 

 

 

 


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一枚の写真の中に複数大歯。

 

一応奥にも1匹いる。

 

 

 

 

 

 

 

 

結局ここではこの御神倒木2本(おそらく元は1本だが倒れて折れたようだ)の周りだけで6匹の大歯、6匹のメスを見かけることが出来た。

 

 

 

 

 

 

 


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また樹液を吸っているようにも見えるメスもいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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やらせみたいな写真。

 

 

 

 


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こいつが最大で63mm。

 

次いで両顎欠け61.5mm、61.1mmだった。52.6mmのクソでかいメスもいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 


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個人的にこの61.1は顎がくそかっこよかった。

 

 

 

 

 


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反則でしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

この日は22匹という昨日の成果が嘘のように感じるほど見ることができ、そしてまさかの大歯まで取ることが出来た。帰る途中今日俺は死ぬんじゃないかと何度も思ったが、何とか無事帰ってこれた。3時に間に合わないかと思いきや1時には戻ってきてしまったが幸福感で満たされていた。本当に運がよかった。

この日は人生で1、2を争うほどの汗をかいた。他の人も皆凄い成果を上げていて本当に驚きの連続だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10/26

 

 

さて遠征も折り返し。もっとでかいのを取るぞ!!

今日は昨日行けなかったさらに奥へ行くことにした。

 

 

良さそうな場所を見つけ腰を下ろし飯を食べていると、目の前の木からノコノコと小歯が這い出てきた。

 

 

まだいるのではないかと思い一帯を探すも、数こそみることは出来たがどれも小歯だった。

 

 


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しかしそのたびにやつの美しさに感嘆していた。そのままこの日は終了。集合場所に戻ったが、そこで後輩の取っていたネブトに衝撃を受けた。取りてぇ...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10/27

 

 

最終日である。泣いても笑ってもこれが最後だ。当初の予定では初日惨敗したところにリベンジしに行くはずだったが、いろいろありまた別の場所へ行くことに。初日はかなり手前で森に入ったので分からなかったが、林道を人と歩くのはとても新鮮で森でのみんなの顔は真剣そのものだった。

 

 

 

この日は日暮れごろに56mmの中歯を見つけた。

 

 

 

 

その後も小歯をぽつぽつとみることが出来たが、最初のアツいポイントを過ぎるとぱったりといなくなってしまった。その後もさまよい続けるがつらい時間が続く。

 

 

 

 

 

 

 


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こいつも56mmの中歯。

 

 

あきらめていた時に目の前のほっそい木についていて個人的にめちゃくちゃテンションが上がった。

この立体感やばすぎる、大好き。

 

 

 

 

 

この後ネブトに逃げられもう終わりかと思っていると森のなかで後輩と遭遇。なんと大歯を取っているようだった。何をやっているんだ俺はと、自分を奮い立たせもう一度奥に向かって道無き道を歩いた。結果的に小歯を何匹か追加で見ただけで特筆すべきことはなかったがそれでもすべて出し切れた。

 

 

こうして僕の遠征は幕を閉じた。

 

札幌市内でのヒメオオクワガタ採集

札幌は197万人が住む都市でありながら同時に自然もいっぱいあり、クワガタでいえば ミヤマ ノコ アカアシ ヒメオオ コ オニ ツヤハダ マダラ などはとることができる。僕はまだ札幌でツヤハダを取ったことはない。

 

そう!ヒメオオクワガタが取れるのだ!

 

とはいえブナ帯があるのは道南までなので決して数は多くないらしい。夕張山脈北部や当別日高山脈の記録等を除くと、どうやら小樽、札幌、江別、恵庭、千歳、苫小牧あたりでは取れているようだ。しかし北限近くということもあり標高は何百mでも生息してるらしい。

 

ヒメオオクワガタは柳の他にハンノキにもつくらしく、気温の上昇と共に木に登り枝を齧っており、夕方にはまた木を降りてしまうそう。ライトにはほぼ飛んでこないので採集方法は基本的にルッキング採集になる。

 

ヒメオオクワガタがいるところにはこのようなぐるっと枝を一周する食痕があるので、このような痕が沢山ある木を見つけたら半分取れたようなもの。


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2020/9/24 道南

 

 

そんなヒメオオクワガタを探し始めたのは高校生の時だ。授業終わりに自転車で山に行くも、いるのはアカアシばかり。

そもそも実際にヒメオオを取ったことがなかったので高い木の枝についている傷がはたしてヒメオオの食痕なのかはたまたただの傷なのかがわからず迷走。

大学生1年になっても札幌ヒメオオへの憧れは潰えることはなく、幾度も探しに行ったが撃沈。

 

そんな時に先輩から道南でのヒメオオ採集の誘いがあった。免許を持っていなかった僕は少し悩んだ。初めてのヒメオオはここまで来たら札幌でとりたい、でもこのままやみくもに探してもずっと取れないのではないか。

結局後者が勝ってしまい同行させていただくことに。

先輩から食痕がどんなものか教えてもらいながら林道を歩いていき、先輩方がぽつぽつと見つけていく中、僕も何とか柳についているヒメオオを発見。


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スマホを車内に忘れていったので家での写真

 

実績のあるポイントで案内してもらっての採集ではあるが、やっぱりうれしいことに変わりはない。

 

どんな感じについてるのかがわかったところで札幌で探していく。

 

もう秋も深くなりそろそろシーズンも終わってしまうかと思われた。しかし土砂降りで風も強かったあの日。ようやく食痕らしきもの発見。よく見ると周りの木にもぐるっと一周している食痕がいくつもあるではないか。アドレナリンがもうあと少しであふれ出す、そんな状況だったが探せど探せどヒメオオはついていなかった。食痕を見つけれただけでも大きな一歩ということでその日は帰った。

後日同じ場所に行ってみたが、結局その年は見つけることはできなかった。

 

 

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そして今年、2020年8月1日。

今年の春に免許を取ったおかげで活動範囲が広がっていた僕は、一昨日に道南オオクワライト(ヌル)したあとオールで運転しそのまま夕張まで行きヒメオオを探すも撃沈。

時間があるのなら山に行って損はないので去年食痕があった場所に向かった。

歩き始めて数分、道を歩く何かを発見。

 


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オオルリオサムシ

 

こんなところでとることは今後なさそうなので素直に嬉しい。歩いているオオルリオサムシを見つけたのも初めてだったのでたくさん写真を撮る。

たくさん撮ったのになぜこんな写真しかないのかって?

今年の秋にスマホが海水で死んだときに写真の一部が復元できずに消え、この日の写真ももれなく消えたなんてね。残っているのはツイッターにあげた写真だけなんてことはまさかないよね。笑

 

 

悲しいです

 

 

 

しかし今回の目当てはこれではないと慌てて歩みを進める。汗だくになり息が上がっていてもわくわくで足が止まらない。

 

例の場所に到着し順々に舐めるように木を見ていく。

 

 

 

 

ふと視界の端に黒い影が映る。柳の木の幹にべったりとくっついているそれはゆったりと根本のほうに行こうとしているようだった。木と僕の間には笹があり、目を凝らさないとそれが何クワガタかはわからなかったが、速くなっていく鼓動がそれがなにであるかを物語っていた。

叫びたい気持ちを抑え、自作の網をつけた長竿を伸ばしていき、そっと下から掬ったのち手元に手繰り寄せる。

 


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ヒメオオクワガタ

 

叫ばないはずがない。何度も夢見た光景が目の前にある。実感がわかないまま5分ほど過ぎ、ようやく"自分の手で札幌のヒメオオを取った"という事実に喜びが湧いてきた。

うわ、まじか、うおおお と連呼していたと思う。

その後近くのハンノキで枝を齧って樹液をなめっている小さなオスも見つけ、帰路に就いた。

 

去年道南でとった個体は42mmほどだったが、今回は46mm38mmと自己ベストも更新することができた。

今までの努力が報われた最高の一日はこうして幕を閉じた。

今でも網をのぞき込んでヒメオオをつかんだ瞬間は覚えているしこれからも忘れないだろう。

 

2020年のライトトラップの成果

今年はもう時期的にもクワガタ狙いでのライトトラップは終了したので、総括ではないですが今年のライトトラップの成果を振り返りたいと思います。本当にただ振り返るだけなので演出も何もないので期待しないでください。

 

 

 

 

 

 

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北海道でオオクワガタを取りたい!!!

でかいミヤマが取りたい!!!

でも他人のライトトラップについていくだけでは自分のやりたい場所や行きたい時に行けない。

 

ということで昨年末ライトを購入。

 

 

 

 

  • 6/23

しかし5,6,月はオサムシのハイシーズンでなかなかライトをたくこともできず、結局初陣はこんな時期に。近場でここならできそうという場所でうったが、ミヤマが数匹、オオミズアオがちょろちょろと来たのみであった。初めての自分の機材でするライトラだったが故に少し残念だった。

 

 

 

 

  • 7/3

月齢は悪いが曇ってるからやってみようということで、大学が終わってからそのまま自転車で近くの森に行った。幸い月は雲に隠れはしたものの風が強い。しかしやってみないことには虫の飛来量も分からない。

とにかく点灯!

パッ

 

プツン

 

 

 

 

最初の数秒間ついたもののそのあとはうんとも言わなくなってしまった。辺りが暗くなっても分解してみたりして直そうとしたが無駄だった。そして更に分解に使っていた十徳ナイフもその場に置いてきてしまい、その日はただライトを壊してものを失くしてきただけの人となってしまった。

 

 

※後日色々と分解した結果HIDのバルブが壊れていることが判明し、トクトヨから交換用のバルブを取り寄せた結果無事点灯した。ほんとに心臓に悪い。

 

 

 

 

  • 7/11

ところ変わって道南でのライト。なんだかんだでこれが道南初ライトである。ポイントは先輩が目星をつけていたところ。時間があったらやろうぐらいの気持ちだったが、気温も湿度も高かったので1時間の短期決戦にはなるが決行。


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 しかし時間がたつにつれて霧雨が弱くなるどころか強くなってしまいあえなく撤退。ライトトラップといえどなかなかいい条件の揃う日は少ないようだ。

 

 

 

 

  • 7/14

今回は近場。昼間は勿論樹液採集をしていたが、なかなか成果も奮わないので夜もライトを焚くことに。ここは去年、クワガタ屋でない先輩のライトに同行させていただいた時の場所の近く。この時期なら何かしらは来るだろうと思っていた。

 

が!

 

まさかの近くにいたであろうノコギリの♀が2匹来たのみ。気温も低くなってきたので1本目のバッテリーでやめてしまった。いくらシーズンといえど気温が低いとなんにも来ないという知見を得られただけでも良かった。

 

 

 

 

  • 7/18

道南にきたからにはということで。少し風はあるものの気温はまあまあ。イタドリが倒れてきて視界が悪いクソみたいな林道を進んで行くが、思っていたより開けておらずビビッとくる場所はない。一応照らせる程度の場所でライトを点灯するも、チームミニマムズを結成するのみで終わってしまった。


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  • 7/19

翌日も諦めきれず場所を変えて再チャレンジ。昨夜、ライトラの後に同行者が街灯で大きめのミヤマを拾っていた。自分はというと力尽きていたので当然取れず。やっぱり最後まで諦めては行けないと改めて感じた。そんなこともあり気合いも十分。時間こそ遅くなってしまっていたが、気温も20℃を優に越えておりコンディションは最高。点灯開始直後からぼちぼちクワガタが来るなど飛来量は悪くない。

頼む、オオクワ来てくれ...

 

 

来ませんでした。

一応43mmのミヤマの♀が来た位でした。大きい♂も来なかったので仕方なくお持ち帰り。

 

 

 

 

  • 7/22

この日の昼は樹液でノコギリを探していたものの最大でも65.7mm。それより上はなかなかでない。そのポイントはノコギリばかりということもあり、今年はいまだにでかいミヤマに会うこともなかった。

今夜は友人がライトをするとのことで僕もライトを持参して参加するといった具合だ。友人曰くそこはいいサイズのミヤマが来るそうだが、如何せん5人で3台のライトということで戦争勃発は時間の問題かと思われていた。道中は曇っていたが現地は晴れてるという言葉を信じて向かう。幸い現地は曇っていたので、日がくれるまで木を蹴ったりするなどして時間を潰していざ点灯

 

点灯直後からぽつりぽつりとクワガタも飛来し僕を一喜一憂させる。我々もまるで走光性があるかのようにライトの回りをうろちょろするが、雲行きが怪しくなり次第に霧雨が降り始める。結局このまま雨は止まずひどくなる一方だったので少し早めに撤収をした。でかいミヤマがライトに飛んでくるという夢のような光景に出会うことはできなかった。そりゃあ一回目でそんな上手く行くことはないので、何回も行くしかないが如何せん月齢が悪くなっていくので厳しいところだ。

ちなみに雨が振りだしてから友人が2匹のダイコクコガネを拾っていたのが少し効いた。

 

 

 

 

  • 7/29

ここで1回、2020年の7月の月齢について振り返ってみよう。13日が下弦の月、21日が新月、27日が上弦の月だ。そして今日は29日だ。つまり月齢はクソなのだ。今年はオンライン授業ということもあり採集に行くことは出来たのだが、バイト先が休業になったりオサムシ採集にお金を使ったのもありガソリンやレンタカーを割り勘しないと流石にやっていけないのだ。土曜日にも行こうかという案も上がったが、前日予約の24時間レンタルだと1万円を越えるということで流石にやめた。ちなみに平日だと保険をいれても5000円以内で借りれたりする。金欠大学生にはありがたい。

 

そんなこんなで月が雲でかくれていることに望みをかけて正午に出発した。今回は友人と2人でのライトだったので敵は少ない、、はず笑

初の長距離運転で途中期末試験をこなしながらだったが暗くなる前に無事到着。

 

目星をつけていたところに着いたが思いの外草丈が高くクワガタが落ちても見つけられない可能性もある。悩んだ末にとりあえずここで焚こうということになった。


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点灯

 

 

写真には少しは来ているようにも見えるが全然クワガタが来ない。夜空には月が煌々と輝いておりさらに風もある。そりゃこないわけだ。

そんななか唯一来たのが、

 

 

 

 

ミヤマの♀でした。

残念。

 

9時頃に流石に来なさすぎるということで近くの別の良さそうなところに場所を変更し再点灯。

 

 

が、粘るも来たのはまたもミヤマの♀のみ。なんなら樹液の方がついてた。笑

最後の方は草に水滴がついており気温が下がっていたこともわかる。


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もふもふかわいい

 

流石に手ぶらでは帰れないのでそのまま徹夜で300キロほど移動して樹液でクワガタを探したが友人の知っている場所でなんとか70mmのミヤマを確保できたのみだった。なかなかに厳しい採集だった。

 

 

 

 

  • 8/18

ライトラ前半戦は成果を出せないでいたが、まだチャンスはある!8月の月齢の良いときに絶対にオオクワを取ってやる!

ということで8/19の新月に合わせて2泊3日で道南でライトをやる予定を組んだ。昼はヒメオオを取り夜はオオクワを取るという算段だ。どんな場所がベストなのかはとったことがないので分からないが、前回の後半にライトを打った場所でもう一度粘ってみることに。

点灯の時点でも24℃を超えておりさらに湿度も十分。さらに雲も出ており場所さえ間違っていなければさすがに来るはずと同行者二人とライトの周りをせわしなく徘徊する。

今回はなぜかミンミン、アブラ、コエゾ、エゾ、アカエゾ、ツクツクとセミスズメバチが無限湧きしてた。

欲しいのはあなたたちじゃないの...

 

肝心のクワガタはというとミヤマ、ノコ、オニクワ、アカアシ、コクワは来るもののいつまでたってもオオクワは来ない、来ない、来ない

 

 

 

 

来なかった。

あきらめきれず街灯を回るもオニクワを追加しただけだった。

 

 

 

 

  • 8/19

この日は日中はヒメオオを探して駆けまわるも同行者が車の中からヒメオオを1ペア見つけたのみ(ヒメオオの蛹も倒木から出たが誰かさんのトラウマになっているので割愛する)。初ヒメオオとのことだったので取れて本当に良かった。

さて夜の部はというと昨夜よりは晴れていて星は見えるものの気温や湿度は昨晩同様。悪くない。日中にうろちょろしてたのもありHIDの充電は満タン。いざ打たん

 

 

飲み物を車に取りに行って帰ってきたらすでにアカアシが来ていた。しかし43mmほどと小さいのでリリース。その後も同行者が70mmほどのミヤマを取るなどするもオオクワは来ず。粘るもだんだんとクワガタは来なくなりあっけなく終了。なかなか甘くないようだ。

 

 

 

 

  • 8/24

また来てしまいました、2泊3日の道南遠征。月齢的にも今回が最後か。そう思いながらも点灯

 

気温は悪くないが前回よりは虫の飛来量は少ない。ゴールデンタイムに入り僕も歩き回って落ちている甲虫をオオクワではないと確認する作業をしていると、同行者が、

 

 

「あ、オオクワ」

 

 

どうやら服に直接ぶつかってきたようだ。この日は風があったのでどちらから来たのかはわからなかった。コンディションもかなりよいとまでは言えなかったにもかかわらず来たので驚いたが、その間にも追加で来るかもしれないので僕もより一層入念に探す。頼む来てくれ...

 

 

しかし願い届かずタイムアップ。他の採集とは違い待つことしかできない採集ではあるが、同行者が存在する限りはいかに早く見つけれるかの勝負になる。今までのダイコクしかりオニクワしかり僕はこういった類の採集が少し苦手なのかもしれない。(苦手もクソもあるかと言われればその通りです)

今度からはもっと細かく確認していこうと思った夜だった。

 

 

 

 

  • 8/25

いよいよ最終決戦。昼に行ってみて良さそうであった場所で点灯。

今日のコンディションはというと月も出て風もあるといった具合。

しばらくして今日はダメな日だと悟った。クワガタの飛来量が昨夜と比べても圧倒的に少なく蛾も全然来ない。半場あきらめかけていた時に、


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ムネアカセンチコガネが飛来。

 

ころころしててめっちゃ可愛い!最高!!

昨夜の反省を生かし入念に見てたおかげか拝むことができた。

 

そんなこんなで今年のライトトラップは終了してしまいましたとさ。

 

 

 

 

 

 

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結局今年はオオクワガタを取ることはできませんでした!

 

来年こそは...頑張ります!

 

 

こうして半年間やってみた感想は、

  1. ライトトラップに適した場所はなかなかない。
  2. 曇りと晴では飛来量が変わる。
  3. シーズンはあっという間。(当たり前)
  4. 必ずしも クワガタの飛来量が多い=オオクワが来る ではない。
  5. クワガタが100匹以上ことはなかなかない。
  6. 免許(車)は偉大

でした。

 

 

ただ待っているだけでとれるなんてなんて楽な採集だと思っていた時期が僕にもありました。しかし実際はとるまでにもポイントの選定からその日のコンディションまで様々な過程があることを知りました。樹液採集とは違い1回その場所でライトをうっただけではいないことはわかりませんし新規開拓は相当難しいことも思い知らされました。今年は大学がオンラインだったこともありかなりライトトラップに行けたほうで来年も同じくらい行けるとは思っていないが、やらないことには始まらないので時間を見つけては行ってみようと思っています。

 

場所がばれてしまうかもしれないので写真はかなり少なめで、かつ全てを一つの記事にしたせいでだらだらとした長ったらしい文章になってしまったことをここでお詫び申し上げます。

 

そろそろ採集も終わりの季節なので次回は今シーズンのクワガタ採集の総括でもしようかと思ってます。行った回数が多すぎるので最大個体についてのみ書く予定なので安心してください。

それではまた。